10月16日(水)、弟子屈町に滞在されていた松浦武四郎記念館元館長の髙瀨英雄さんをお招きし、北海道の名付け親である松浦武四郎に関する授業をしていただきました。授業では、「武四郎は、出身地の土地柄や17歳での九州への1人旅を通して、人と人との心の触れ合いを大切にしていたこと」「武四郎は、道も整備されていない北海道を、アイヌの人に案内してもらいながら、1日40〜70kmも歩いていたこと」など、たくさんのことを教えてくれました。
授業では、武四郎が160年前に見ていた弟子屈の景色が今でもそのまま残っていることや、摩周湖は繋がっている川もないのに水位が一定であり、透明度の高い湖であるといった神秘さ(不思議さ)があることなど、弟子屈町は自然豊かな素晴らしい街であることを子どもたちに伝えていただきました。髙瀨さんの話から、子どもたちは自然豊かな川湯に住んでいることの良さを実感していたようです。また、「アトサヌプリの意味は?」の問いにすかさず「裸の山という意味です」と答えていました。さらに、髙瀨さんが武四郎と交流のあったアイヌの人の子孫が作った衣装をまとったり、ムックリに似た外国の楽器を奏でてくれたりした際には、思わず歓声が上がるほど関心を持って見ていました。
授業の終りには、武四郎が「何をしたか」よりも「何のためにしたのか」が大切であり、「北海道という自然豊かな土地を、外国から守るために、北海道を歩き、地図を作った。」「アイヌの人と心をかよわせ、人と人との心の交流から、新しい社会を作ろうという思いがあった。」ということを教えてくれました。夢中に、真剣に話を聞き入る子どもたちの姿からは、地域や社会、これからの未来を築いていくことへのたのもしさが感じられました。
今回は、急なお願いにもかかわらず、髙瀨英雄先生をはじめ、奥様、授業にお力添えをいただいた皆様、本当にありがとうございました。松浦武四郎は、三重県松阪市小野江町の出身であり、本校と交流のある小野江小学校とを、つなげてくれるきっかけになった人物です。今日の授業を踏まえて、12月上旬に予定している小野江小学校との授業交流に向けて取り組んでいきます。